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「Chrome」に広告をブロックする機能が搭載された話


GoogleがリリースしているWebブラウザ「Chrome」が、2月のアップデートにより、悪質な広告を自動的にブロックする機能を追加した。これによって、劣悪なWeb広告に邪魔をされずネットサーフィンが楽しめるようになると、ユーザーから期待が高まっている。

 

どんな広告がブロックされる?

この悪質広告ブロック機能は、オンライン広告改善団体「The Coalition for Better Ads」が策定する、「ユーザーが特に不快に感じる広告」の基準によって判断される。具体的には、急に再生される音声動画や、一定時間立たないと先に進めないバナーなどがブロックの対象となる広告だ。ただし、いきなりブロックされることは無く、まず広告主に対して広告の是正勧告が入る。そして、1ヶ月以上改善が見られない場合は、そのまま広告が表示されなくなるという仕組みだ。即座に断罪しないあたりは、Googleも鬼では無いことが伺える。

 

劣悪でも消えない広告もある

動画共有サービス「Youtube」で取り入れられているような、動画に挿入される広告は、いくら不快に感じようともブロックの対象外となる。また、web広告業界が手をこまねいているとも限らないので、ブロック機能の検知をすり抜ける、効果的な広告表示方法を導入する可能性もある。

 

今後のアップデートで期待すること

究極的なことを言えば、Web広告はアウトローな内容、見せ方に注力しているものが多く、不愉快極まりないものがほとんどである。誤クリックで別ページに飛ばそうとするバナーや、知らぬ間に増加しているタブ、SNSで勝手に拡散される商品情報など、手口も実に狡猾だ。そのすべてを絶滅させたいほどの義憤に駆られているが、Googleの主な収入源は広告収入であるため、残念ながらWebページから完全に広告を無くすことは不可能に近いだろう。

 

それでも今回の更新は、ほとんど野放し状態だったWeb広告業界に一石を投じるアップデートだったようにも思えるので、今後も進化を続けて、不愉快と感じる広告のみが、すべて無くなるようにしてほしい。Webと広告のあり方が今後どのように変化するのか、今後も注目していきたいポイントである。