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ジビエ料理に使われる動物の肉とは?


食肉といえば、一般的な牛、豚、鶏などのほかにも羊や馬なども該当します。しかし、猟師料理ことジビエに使われる食肉は数が多く、地域によってはまったく馴染みのない肉が店頭に並ぶこともあります。ここでは、食肉として使われる珍しい動物を紹介します。

 

イノシシの肉

十二支の最後の1匹ことイノシシは、野生に住まう豚のことです。とりわけ地方では田畑を荒らす害獣として扱われています。イノシシは一般的に普及している豚の原種となるため、品種改良をしていない野性味あふれる豚肉といった味がします。ただし、獣特有の臭みや脂分が強く、血抜きなどの下処理を怠ったイノシシ肉は、とても食べられたものではありません。ジビエ料理を扱うお店では、イノシシ肉の美味さだけを引き立てるように、とくに念入りに下処理を施します。

 

イヌの肉

猟やペットなど、食肉として馴染みがうすい犬も、アジア圏などでは食用として用いる国も少なくありません。日本でも、食料不足や飢饉の際に食用とするケースはあったものの、現在では食材として使われることはほとんど無く、禁忌とされています。

 

シカの肉

欧州ではハンティングの対象として人気の高いなシカですが、日本におけるシカは、専ら害獣として駆除されることがほとんどです。シカ肉の味わいは牛肉の赤身肉、ハラミなどに近く、イノシシ肉ほど臭みも強くありません。フランスでは高級食材として扱われています。ちなみに鮮度の高いうちは、刺身として食べられることもあります。同量の牛肉と比較しても、シカ肉のカロリーは半分以下であるほか、たんぱく質や鉄分の含有量が豊富であるため、ダイエット中の食事にも最適な食材でしょう。

 

ウサギの肉

野山を飛び回っているイメージが強いウサギも、シカと同じくハンティングの獲物として非常にポピュラーです。肉の味わいは鶏の胸肉に近く、淡白な風味を楽しむことができます。クセが少ないので、様々な料理と相性のいい万能食材です。また、ウサギの毛皮は服飾としても利用されるほか、皮から採取したゼラチン質は、絵画の修復などに活用することも可能です。

 

クマの肉

強靭な身体と腕力を持つ動物であるクマも、古来から食材として珍重されています。現代でも熊肉を使ったカレーが、北海道の土産として売られているほどです。見た目の割りにクマの肉質は柔らかく、脂分もサラリとしているため、煮込み料理と相性がよいのが特徴です。また、栄養分を体内にため込むため、冬ごもりする直前のクマが最も美味とされています。ちなみに肉以外にも、クマの手は中華料理の高級食材として高値で取引されています。