うなぎの血液には毒がある
うなぎの血液には「イクチオヘモトキシン」という毒素があり、体内に入ると吐き気や呼吸困難を引き起こします。傷口に入ると化膿や炎症の元となるため、うなぎを調理する際は注意が必要です。ただし、この毒素は熱に弱く、焼き上げられた後には無毒になっているため、美味しく賞味することができるのです。ちなみに、同じウナギ科に属するアナゴやウツボの血液にも毒が含まれています。
うなぎ職人の修業は生涯続く
うなぎの蒲焼きには、「串打ち三年、割き八年、焼き一生」という言葉があります。その名の通り、一人前になるためには、うなぎの串打ちの修行は三年、割きに八年にかかるという意味で、美味しい焼き方に関しては生涯必要という格言です。これは地方によって、年数が変動しますが、焼き方に関しては一生涯続くという点は、ほぼ普遍となっています。
関東と関西でうなぎの割き方が異なる
関東のうなぎ職人は、うなぎの背中に包丁を入れて割きます。これは武士の町だった関東で、腹に包丁を入れるのが切腹を連想させるために不吉であるという理由からです。これに対し、腹開きが「腹を割って話す」ことに通じるという理由から、商人の町である関西では腹から包丁を入れます。さらに、地方によってはうなぎの調理法やタレの味、使用する包丁などに細かな違いがあります。
「土用の丑の日」は平賀源内が定着させた
うなぎを食べる日として定着している「土用の丑の日」は、エレキテルでお馴染の平賀源内が定着させたという説が一般的です。知人のうなぎ屋に、店を繁盛させるにはどうしたらよいかという相談を受けた源内が、「本日、土用の丑の日」という張り紙を店先に掲げたところ、一大ブームになったと言われています。
天然記念物に指定されているうなぎが居る
熱帯や亜熱帯域に広く分布し、日本では九州地方に住む個体として「オオウナギ」と呼ばれるうなぎが存在します。その名に恥じぬ大型のうなぎで、最大で全長2メートルに達し、体重は20kgにも及びます。天然記念物に指定されていない地域では、オオウナギが食用として活用されることもありますが、「大味で不味い」という声も大きく、稀少生物だから美味いという概念が通用しないことがわかります。
電気うなぎの豆知識
体内に発電器官を持ち、電気を発生させて獲物をしとめる電気うなぎは、頭がプラス極で尻尾がマイナス極という特徴があります。同様に「電気ナマズ」は、頭がマイナス極で尻尾がプラス極という、電気うなぎと逆の構造をしています。電気うなぎを捕獲する時は水面を棒で叩き、発電させて弱らせてから捕まえる、という手法が用いられています。