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「缶詰」に関する豆知識・トリビア

 

缶詰を世の中に定着させたのは「ナポレオン皇帝」

かの有名なナポレオン皇帝は、兵士を遠征させる際に必須となる、食料を長期保存する方法を模索し、「瓶詰め」という方法に辿り着きました。しかし、食料を入れたガラス瓶は重く、輸送中に破損するという欠点を抱えていたため、あまり実用的ではありませんでした。そこで、これらの問題を解決する「缶詰」が考案された結果、食料を長期間保存しながら、容易に携行することが可能となったのです。当初の缶詰は、ブリキをはんだ付けし、職人が1つ1つ手作りしていたため、大量生産には不向きでしたが、機械生産が可能となってからは、これらの問題も解決しています。

 

缶切りが発明されたのは缶詰登場から50年後

缶詰を開ける際に必要となる缶切りですが、開発されたのは缶詰が登場してから約50年後のことです。缶詰の開発当初は、食料を長期保存する方法の模索に終始していたためか、味や開封の容易さなどは二の次でした。そのため、缶詰を開けて食料を食べる際は、銃剣や斧、ピストルを使って強引に缶をこじ開けるという力技で解決してきましたが、これを悠長に50年も続けていたという話には、誰もが驚くことでしょう。その後、缶のフタだけを開けられる器具がアメリカで開発されてからは、強引に開けられることは無くなりました。昨今は、缶の上部にプルタブが付いているものが主流となってきたため、缶切り自体が無用の長物になりつつあります。

 

缶を開けずに中身を判定する資格が存在する

缶詰のフタ部分を叩いて、缶詰の中身を検査する「打検士」という資格が存在します。パチンコ玉ほどの鉄球が付いた棒で缶を叩くことにより、微妙な状態の変化を見極める資格で、熟練した職人であれば、1分間に200個以上の缶を見極められるといいます。現在は、技術の進歩により、エックス線などで缶詰の中身を検査できるため、打検士の需要も減少しています。加えて、打検士の資格試験自体も実施されていないため、所持している人が非常に少ない珍しい資格と言えるでしょう。

 

世界一臭い缶詰が存在する

缶詰の中には、塩漬けにしたニシンを充填した「シュールストレミング」という缶詰が存在します。スウェーデンで製造されるこの缶詰は、製造された後も缶の中で発酵を続け、2ヶ月後にようやく食べごろになる珍しい食べ物です。ただし、発酵の過程で強烈な臭気を発生させるため、「世界一臭い食べ物」という異名を持っています。あまりに臭いため、多くの航空会社では機内への持ち込みを禁止しているほどで、臭いを濃度を示すアラバスター単位では、納豆の約17倍という凄まじい数値を計測しています。