日本で販売される「超ロングセラー医薬品」とは?


ドラッグストアや薬局に行けば数多くの医薬品が販売されていますが、そんな医薬品の中には、100年近く販売が続けられているような超ロングセラーの薬が存在します。ここでは、国内でもとくに長く販売が続けられている医薬品について、紹介をしましょう。

 

正露丸

腹下しや歯痛の特効薬として名高い正露丸は、日露戦争に赴く兵士のため、1902年(明治35年)に開発された医薬品です。CMのテーマやシンボルマークでお馴染みのラッパは、陸軍で用いられる信号ラッパがモチーフとなっています。販売当時は、日露戦争で「ロシアを征する」という意味をこめて、「征露丸」という名前が採用されていましたが、大戦終結後は「正露丸」という文字に改められ、現在まで販売が続けられています。また、正露丸の薬効はアジア諸国でも認知されていることが多く今も土産物としても購入していく渡航者も少なくありません。

 

太田胃散

シナモンやナツメグ、干したミカンの皮など、数多くの生薬を用いた胃腸薬の「太田胃散」は、1879年(明治12年)に発売された超ロングセラーの医薬品です。元来の太田胃散は、オランダ人の医師によって肉食中心の欧米人の食文化に適応する胃腸薬として開発されたものでしたが、国内でも欧米化が進んだことにより、徐々に日本に浸透していきました。ちなみに、太田胃散のCM曲にはフレデリック・ショパンの「前奏曲作品28第7番イ長調」が使用されている。これは「胃腸」と「イ長」をかけたダジャレのように思われているが、株式会社「太田胃散」の広報によればまったくの偶然であるとのこと。

 

カワイ肝油ドロップ

水をつかわずビタミンAとビタミンDを補給でき、幼稚園や学校で配布されている「カワイ肝油ドロップ」は、1932年に(昭和7年)に発売された保健強壮剤です。身体に必要なビタミンを手軽に補えるとして、国内のみならず、中国や台湾などの海外諸国で販売されています。固めのグミのような食感を持ちおやつ感覚で食べられるため、ターゲットである子供でも美味しく服用することができます。

 

養命酒

かつては滋養強壮の霊薬として、徳川家にも献上されていたとも言われる薬です。今から400年前の信州で、雪の中に倒れている旅の老人を助けた庄屋が、礼として教えられた酒の製造法が養命酒のルーツと言われています。製造法を教えられた庄屋は、人々の健康を願い、数多くの薬草を配合して「養命酒」を完成させました。その後、養命酒の製造は家業から会社組織に改め、全国的に販売されるようになったのです。